人々の “健康促進” のために!

人々の “健康促進” のために!
2015年春、沖縄の琉球大学キャンパス内 (産学共同研究棟) に立ち上げた “PAK研究センター” の発足メンバー(左から4人目が、所長の多和田真吉名誉教授)
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2011年8月30日火曜日

(形骸化した) 参議院をぶっ潰せ!

欧米には次のような諺がある: Too many cooks would spoil a soup. 日本語に意
訳すると、船頭多くして、舟進まず。

今の日本の国会の現状は、正にこの諺のごとしである。特に、参議院が衆議院の
議決に足を引っ張り続け、政府の災害救済議案はいっこうに実行に移されない。
いわゆる「ねじれ国会」の弊害をできるだけ早く解消するには、形骸化してデメ
リットしか持たぬ (もはや存在価値の全くなくなった) 参議院を即時廃止するこ
とが最善策と、私は思う。破壊的な提案だと思う人もいるだろうが、それ以外に
現状を打開する建設的なすべ (方策) がないのである。一体なぜ参議院を廃止す
べきかを簡単に説明しよう。

明治時代に公布された帝国憲法では立法機関として帝国議会を置き、衆議院と貴
族院の二院からなった。民選(公選)議員のみからなる衆議院に対して、貴族院
は、皇族議員、華族議員、勅任議員(帝国学士院会員議員、多額納税者議員など)
からなるいわゆる「特権階級」によって構成された。

敗戦後公布されたいわゆる「マッカーサー憲法」では、立法機関として国会を置
き、国会は衆議院と参議院の二院からなる。いずれも民選議員のみによって構成
され、衆議院議員および参議院議員(国会議員)は「全国民を代表する選挙され
た議員」と定められた。しかしながら、実はGHQの示した憲法改正案(マッカーサー
草案)では、衆議院のみの一院制にする予定だった(現状を照らしてみると、それ
は実に「先見の明」のある草案だった) が、形式ばかりにこだわる因習的な日本
側 (松本烝治が代表) は「二院制」の意義を説き強く反発したため、GHQ側は、(欧
米における上院に相当する) 第二院を第一院(衆議院)同様、民選議員のみにす
ることを条件に、二院制の存続を認めた。こうして成立したのが「参議院」であ
る。

しからば、参議院はその機能の面で本来、衆議院と一体どう違うのだろうか?
まず、内閣総理大臣の指名、予算の議決、条約の承認については衆議院に絶対的
な優越がある。しかしながら、法律案の議決については相対的な優越しかなく、
憲法改正案の議決に関しては完全に対等である。

良識の府?

参議院は (衆議院と違って) 解散のない長期 (6年) 在任規定から、建前上は
政権選択にとらわれることなく、有識者によって審議されるべき「良識の府」と
呼ばれる。しかしながら、参議院の実体は、多数政党に牛耳られる衆議院の「2番
煎じ」に過ぎず、有識者の存在はおろか、個人の良識などひと欠片も感じられな
い。 いいかえれば、(マッカーサーが終戦直後に予測した通り) 参議院 (第二院)
には実質上、もはや存在価値が消滅している。

従って、(国税を無駄使いしている)参議院に属する242名の議員を全部、即刻解雇すべきである。

現在の参議院制度による最大の犠牲者は、いわゆる「イラ管」である。この8月に
とうとう、彼が首相を辞めることを強いられたとき、恐らく彼は同じような思い
を噛みしめたに違いない。それを勝手に察して、私はここで「参議院の即時廃止」
を唱えているのである。もちろん、参議院議員はほとんど全員、この提案に反対
するだろうから、実際には、参議院の廃止は実現できないだろう、なぜなら、参
議院の廃止には、憲法の改正が必須であり、皮肉にも、それには参議院での可決
が必要だからだ。

廃止が不可能なら、憲法を改正せずに、一体何ができるだろうか。「参議院選挙
法」を抜本的に改正することである。これは衆議院で可決されれば、必ずしも参
議院で可決されなくても、施行されうる。それでは、一体どう改正すべきだろう
か?

衆議院が政党にベッタリ依存していること、および都道府県の代表であるのに対
して、参議院はどの政党にも属せぬ市民たちが、(地方区ではなく) 全国区を
代表する議員として、選出されるように改正すべきなのである。


そうすれば、衆議院と参議院は質的に全く違う、相補的な役割を果たしうるからである。
参議院は党利党略にとらわれず、国民全体の福祉のために、個人の良識を駆使して、
衆議院から送られてきた各々の議案を再考、再審議すべき役割を担うべきなのだ。
それでなくては「良識の府」と呼びがたい。それなら、今は草場の陰で眠るマッ
カーサーも納得してくれるだろう。