前述したが、老化現象も 「PAK依存性の現象」 である。 従って、この特効薬にPAK遮断作用がある可能性がある。近い中に、それを実際に確かめてみたい。 さて、この特効薬には、肺癌などの「PAK依存性の増殖」を抑える作用も既に見つかっている。
この特効薬の化学構造を調べてみると、何んと、カルボン酸が分子中にあることがわかった。そこで、このカルボン酸をエステル化して、更に強力な「健康長寿」の薬を開発することに、近いうち挑戦したいと思う。
さて、文献を更に調べてみると、1991年にドイツの製薬会社ヘキストが「カプトプリル」の改良型で「ラミプリル」と呼ばれる高血圧の特効薬に関する特許を取得した。 「ラミプリル」 5 mg の錠剤を毎日一回と「カプトプリル」 50 mg の錠剤を毎日2回が、同定度の治療効果を発揮するという臨床結果が出て以来、「カプトプリル」の売れ行きがガタ落ちになった。
「ラミプリル」にもカルボン酸があるが、この改良型にもPAK遮断作用があるかどうか調べてみたい。
カプトプリルはプロリンの誘導体でカルボン酸を有する分子であるが、このカルボン酸が果して、ACE阻害やPAK遮断に必須かどうかが、今後の我々のエステル化プロジェクトの中心課題になる。
参考文献:
1. Kumar S1, Dietrich N1, Kornfeld K1 Angiotensin Converting Enzyme (ACE) Inhibitor Extends Caenorhabditis elegans Life Span. PLoS Genet. 2016 Feb 26; 12: e1005866.
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