NF1 遺伝子の欠損/機能不全による難病「NF1」には、脳内や皮膚に良性腫瘍がしばしば発生するが、この腫瘍はプロポリスなどのPAK遮断剤で治療しうる。
さて、これらの腫瘍以外に、自閉症に似た「社交性の欠如」が特にNF1の児童にしばしばみられる。 自閉症状はNF腫瘍の発生とは無関係であるが、果してPAK遮断剤で治療しうるのだろうか?
典型的な自閉症は別の抗癌遺伝子「Fragile X」の機能不全によって発生するが、この種の自閉症はPAK遮断剤で治療しうることが数年前、MITの利根川進らによって、動物 (マウス) 実験で実証された。
さて、最近、米国のインディアナ大学医学部小児科のグループによって、NF1に伴う自閉症も 「PAK依存性」であることが突き止められた。 PAK遺伝子を欠損したマウスでは、NF1 遺伝子が機能不全を起こしても、腫瘍の発生どころか自閉症状も起こらない(1)。 更に、NF1 遺伝子が欠損したマウスを、PAK遮断試薬 (IPA-3, 医薬ではない) で処理すると、失われた社交性が回復することが判明した。 従って、プロポリスなどのPAK遮断剤によって、NF1の児童の (腫瘍ばかりではなく) 自閉症も治療しうる可能性がある。
参考文献:
1. Molosh AI1,
Johnson PL2,
Spence JP3,
Arendt D4,
Federici LM5,
Bernabe C6,
Janasik SP4,
Segu ZM7,
Khanna R8,
Goswami C9,
Zhu W8,
Park SJ10,
Li L9,
Mechref YS7,
Clapp DW11,
Shekhar A12.
Social learning
and amygdala disruptions in Nf1 mice are rescued by blocking p21-activated kinase.
Nat Neurosci. 2014; 17(11):1583-90.
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