ミツバチが、巣箱の幼虫を外敵から保護するために、木の芽や樹液などから作り
出す最古の抗生物質「プロポリス」の抗腫瘍メカニズムの一部が、(我々による)
最近の研究によって、明らかになってきた。
勿論、産地によって、プロポリスの成分が非常に違うので、一般化することはで
きないが、少なくともカフェイン酸フェネチルエステル (CAPE) を主成分とする
ニュージーランド産のプロポリス (例えば、Bio 30)とアルテピリンC (ARC) を
主成分とするブラジル産グリーンプロポリスに限っていえば、両方とも、CAPE あ
るいはARCにより、発ガン性酵素の一種 (キナーゼ) である「PAK」の機能を遮
断することが証明された。この「PAK」は、ヒトの癌の7割以上の増殖に必要
であり、かつ癌転移および (固形癌の増殖に必須な) 血管新生にも必要である。
従って、上記のプロポリスは、乳癌、前立腺癌、すいぞう癌、大腸癌、脳腫瘍や
NF(神経線維腫症)、メラノーマ、卵巣癌、子宮癌、MM (多発性骨髄腫) などの
(「PAK」依存性の) 腫瘍に良く効くことが予想され、実際これらの癌に優れ
た治療効果をあげつつある。さらに、プロポリスの抗炎症作用も、CAPE あるいは
ARCによることがわかっている。従って、この物質が多く含れているプロポリス製
品は、抗癌作用や抗炎症作用が強いことが予想される。
もう1つ付け加えれば、プロポリスには、従来使用されて来た一連の制癌剤 (主
にDNA毒) と違って、脱毛を起こしたり免疫機能を抑制するという「副作用」がな
いばかりではなく、逆に発毛作用や免疫機能を高める作用があることも一般的に
知られている。従って、極めて安全かつ有効な天然「代替医療」と言えるだろう。
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