沖縄や台湾など亜熱帯地方に生息するショウガ科のゲットウ (月桃、沖縄ではサンニンとも呼ばれる) の葉のエキス(精油) 中に、センチュウの寿命を延ばす成分が含れていることが昨年、沖縄の琉球大学農学部にある多和田真吉教授の研究室などによって、明らかにされた(1)。 この成分はゴーヤの苦味成分(ククルビタシンなど)と同様、センチュウの熱ショック蛋白を作る「HSP16」遺伝子の発現を誘導し、熱耐性をもたらす。 更に、このエキスに美白効果 (メラニン合成を抑える作用) もあることを分かった。 従って、このエキスがPAK遮断剤を含むことはほぼ確実である。
沖縄では、この葉にムーチーを包んで蒸す。沖縄ではこの用途のために需要が一定存在するが、栽培されることはあまり無く、ムーチーの季節である冬至前になると野生のゲットウが大量に収穫される。沖縄ではこのほかに香り付けを兼ねて饅頭の包装に使用されたり、肉や魚を包んで蒸し焼きにするなど幅広く利用されている。ブルーシールアイスクリームのフレーバーの一つにもなっている。
参考文献:
1。 Upadhyay A, Chompoo J, Taira N, Fukuta M, Tawata S. Significant longevity-extending effects of Alpinia zerumbet leaf extract on the life span of C. elegans. Biosci Biotechnol Biochem. 2013; 77: 217-23.
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