温帯地方で取れるプロポリス(例えば、Bio 30) 中の主要抗癌成分CAPEが、発癌・老化キナーゼPAKの遮断剤であることは、繰り返し前述した。しかしながら、その直接の標的が最近までよくわからなかった。ところが、最近になって、岐阜薬科大学の松永俊之教授の研究室によって、CAPE (IC50= 80 nM) の直接標的が、PAKの上流にあるG
蛋白(RAS
やRAC) の活性化に必須な酵素 “AKR
(Aldo-Keto-Reductase) 1B10” であることが確認され、更に、その強い阻害剤 (化合物10C、IC50=
6
nM) が、CAPEの誘導体として、開発された (1)。
しかしながら、この誘導体(10C)の "細胞透過性" は相変わらず悪く、抗癌作用の指標であるIC50は300 nM前後に留まっている。
しかしながら、この誘導体(10C)の "細胞透過性" は相変わらず悪く、抗癌作用の指標であるIC50は300 nM前後に留まっている。
参考文献
1.Soda M,
Hu D,
Endo S,
Takemura M,
et al. Design,
synthesis and evaluation of caffeic acid phenethyl ester (CAPE) -based
inhibitors targeting a selectivity pocket in the active site of human aldo-keto
reductase 1B10. Eur J Med Chem. 2012; 48: 321-9.
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