さて、なぜK2が骨粗しょう症に効くのだろうか? 面白いことには、最近、クルクミンも骨粗しょう症を予防することが、動物(ラット)実験で明らかになった(1)。ラット(雌)から卵巣を摘出すると、骨粗しょう症になるが、クルクミンを投与したラットでは、骨粗しょう症が起こらない。前述したが、クルクミンはPAKを直接阻害する。 更に、K2が (PAK依存性の)スイゾウ癌の増殖を抑えることが、10年以上前にわかっている。 これらの実験結果を総合すると、「骨粗しょう症(Osteoporosis)はPAK依存性の難病」であるという結論に達する。 従って、プロポリスなど一連のPAK遮断剤には、骨粗しょう症を予防、治癒する薬理作用があると考えて間違いないだろう。 実際、プロポリス中の抗癌主成分(PAK遮断剤)CAPEは、少なくともマウスで骨粗しょう症を予防する(2)。
さて、NF1の患者 (特に、幼児) の骨がもろいのは、腫瘍の発生以外に「骨粗しょう症」が併発しているからと考えられる。 従って、その治療には、(骨の形成に必要な) ビタミンD3やカルシウム源 (例えば、牛乳) ばかりではなく、K2を十分に供給する必要があることを、ここで付け加えておきたい。
参考文献:
1. Hussan F1, Ibraheem NG, Kamarudin TA, Shuid AN, Soelaiman IN, Othman F. Curcumin Protects against Ovariectomy-Induced Bone Changes in Rat Model. Evid Based Complement Alternat Med. 2012; 2012:174916.
2. Duan W1,
Wang Q2,
Li F3,
Xiang C1,
Zhou L3,
Xu J3,
Feng H4,
Wei X5. Anti-catabolic effect of caffeic acid phenethyl
ester, an active component of honeybee propolis on bone loss in ovariectomized
mice: a micro-computed tomography study and histological analysis. Chin Med J (Engl). 2014;127(22):3932-6.
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