戦後になって、赤坂離宮は、(マッカーサー司令官による占領下) 天皇家の財産から、“国有財産”に移行され、1948年に、“国立国会図書館”として機能し始め、一般国民に“無料”で解放された。 さらに、海外からの国賓をもてなす機能も持ち始めた。従って、我々“本の虫”たちにとっては、戦後の赤坂離宮は、我々を “国賓扱い” してくれる唯一の天国だった。私自身も、1960年代初め、“大学受験 ” 準備のために、毎週末、(自宅から一時間以上かけて) この御殿に通ったものである。もっとも、御殿[国会図書館]にある蔵書には、手を触れたことがない。 正直なところ、図書館内の本は、受験には直接、あまり役立たなかったからである。 この御殿に我々受験勉強生が求めたものは、自習に必要な “厳かな雰囲気” と “静寂”そのものであった。
国会図書館は、1961年に、国会議事堂の北隣にある旧ドイツ大使館跡地に建設された新館に引っ越した。そして、赤坂離宮は、(1964年) “東京オリンピック準備委員会” の事務所に、早変わりした。
来る4月より、赤坂“迎賓館”が、一般観光客に開放される予定だという噂を聞いた。ただし、無料ではない! どうやら、安倍政府は、“消費税率の値上げ” を断念して、赤坂迎賓館を “ドル箱” 観光地 (税収源) として、利用するつもりらしい。 2020年には、再び “東京オリンピック準備委員会” の事務所になるかもしれない。
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