目次:
一章:
PAKを遮断する色々なハーブ (生薬や食材) ー「一般読者向け」
1. プロポリス (CAPE and Artepillin C)
2. カプサイシンとその誘導体
3. 重楼 (パリス・ポリフィラ) 根茎
4. クルクミンとその誘導体
5. 安価な漢方「センシンレン」(穿心蓮)葉エキス
6. 苦木とクソ人参 (青蒿)
7. 沖縄特産物 (苦瓜や月桃) と岩弁慶
8. 「黄連」の苦味成分「ベルベリン」とその誘導体
9. 雷公藤エキス
10.
駆虫剤「イベルメクチン」
11. ブドウ (レスベラトロール)
12. ブルーベリー
と大黄
13. カロチノイド類
14.線虫由来の忍耐ホルモン(ダウモン)
15. 胃潰瘍の薬「セルベックス」
二章:
「PAK」という発癌/老化酵素(キナーゼ)ー「専門家向け」
15. 胃潰瘍の薬「セルベックス」
16. ローズマリー葉 由来の「 ウルソール酸」
17. 紫根由来のナフトキノン「シコニン」
1。 PAKとは
2。 PAKの上流(制御因子)
3。 PAKの下流(基質/標的)
4。 PAK、AMPK、HSPとの相互関係
三章: PAK依存性の難病
(疾患) や老化現象 ー「臨床医向け」
1。 癌 (悪性腫瘍)
2。 NF腫瘍
3。 TSC腫瘍
4。 感染症
5。 炎症
6。 脳の病気 (認知症、 パーキンソン病、癲癇、 鬱病、精神分裂症、自閉症など)
7。 糖尿病 (type 2)
8。 肥満
9。 高血圧
10. ALS(筋萎縮性側索硬化症)
四章 健康長寿と美白(美肌) ー「高齢者向け」or「専門家向け」
1。 老化シグナル伝達経路「PI3KーPAKーILK/TOR 」
2。 PAK遮断剤の迅速かつ簡便なスクリーニング法
3。 メラニン合成誘導経路「PAKーMITFーチロシナーゼ」
10年以上前に基礎的な単行本「癌との闘い」を出版して、癌の「シグナル療法」という新しい原理/概念を世に紹介したことがある。その直後「グリーベック」というチロシン・キナーゼ阻害剤の一種が、CML(慢性骨髄性白血病) と呼ばれる稀少難病のシグナル療法剤として、スイスの製薬会社「ノバルティス」から初めて市販され、世界中で大成功を収めた。しかし、残念ながら、この特効薬は、他の大部分の癌には効かない。癌などの難病ばかりではなく老化現象の元凶でもあるシグナル伝達キナーゼ「PAK」を遮断する薬剤は、それに代わるべき殆んど全ての固形腫瘍や様々な他の難病にも有効なシグナル療法剤である。従って、安全である (副作用がない) ばかりではなく、(「グリーベック」と違って) 患者の家計を脅かさぬ「安価な薬」である必要がある。PAKを遮断する市販の種々なハーブ類は、その条件を十分に満足する。そこで、日本の医療関係者や一般大衆向けに、PAK遮断ハーブ類を中心にまとめた、最先端の啓蒙的な実用書「癌・難病や老化との闘い」を執筆した次第である 。
「病気をせず、健康に長生きしたい」という願望は、世界中の人類に共通なものであろう。従って、この実用書の読者層は極めて厚いことが予想される。どの家庭にもこの一冊が欲しいものだ。難病患者は 3 章で自分の病気を見つけ、1 章で自分の家計にピッタリ合うハーブを選べば良い。医療関係者は、本全体をジックリ読み、ハーブ療法の科学的な根拠を分子レベルで理解すべきだ。新薬の開発をめざす (大学や製薬会社の) 研究者は 1 章にまず目を通し、薬として(将来)市販開発すべき遮断物質を再発掘すれば良い。4 章 ( 健康長寿への道) の 終り に記載してある「PAK遮断剤の簡便なスクリーニング法」を自らの研究に大いに生かしてもらいたい。
なお、1 章「ハーブ療法」の内容は、以下に示す英国の医学雑誌に最近発表した私自身の英文総説から主に抜粋したもので、ハーブの専門家から国際的に高い評価を受けている。
Maruta H. Herbal Therapeutics that Block the Oncogenic Kinase PAK1:
A Practical
Approach towards PAK1-dependent Diseases and Longevity.
Phytother Res. 2014、28、656-72.
http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/23943274
残念ながら、 新薬開発に遅れを取る日本の製薬界では「PAK」という言葉さえ殆んど耳にしない(再生医療をめざす山中伸弥教授のノーベル賞に輝く「iPS」細胞研究とは大違い!)。 "PAK阻害/遮断剤"開発研究の先頭を切っているのが、(サンディエゴにある) ファイザー癌支部と利根川進 教授 (MIT/理研、1987年ノーベル生理/医学賞受賞) が設立したベンチャー会社「アフラキス) である。(私の高校の先輩である) 利根川さんは、自閉症の原因がPAKにあることを突き止め、脳障害の治療薬の開発をめざして、この会社を数年前に設立した。つい最近、ようやく合成新薬「FRAX486」や「FRAX597」に関する動物実験データが医学雑誌で公開され、スイスの製薬会社「ロッシュ」傘下にある米国の「ジェネンテック」へ特許のライセンスが最近下ろされた。残念ながら、これらの新薬は水に不溶で、そのままでは臨床には使えない。従って、シクロデキストリン (CD) 包接による水溶化、あるいは水溶性の誘導体を開発し、腸管からの吸収効率を高めるのに成功すれば、臨床試験がまもなく開始されるはずである。
残念ながら、 新薬開発に遅れを取る日本の製薬界では「PAK」という言葉さえ殆んど耳にしない(再生医療をめざす山中伸弥教授のノーベル賞に輝く「iPS」細胞研究とは大違い!)。 "PAK阻害/遮断剤"開発研究の先頭を切っているのが、(サンディエゴにある) ファイザー癌支部と利根川進 教授 (MIT/理研、1987年ノーベル生理/医学賞受賞) が設立したベンチャー会社「アフラキス) である。(私の高校の先輩である) 利根川さんは、自閉症の原因がPAKにあることを突き止め、脳障害の治療薬の開発をめざして、この会社を数年前に設立した。つい最近、ようやく合成新薬「FRAX486」や「FRAX597」に関する動物実験データが医学雑誌で公開され、スイスの製薬会社「ロッシュ」傘下にある米国の「ジェネンテック」へ特許のライセンスが最近下ろされた。残念ながら、これらの新薬は水に不溶で、そのままでは臨床には使えない。従って、シクロデキストリン (CD) 包接による水溶化、あるいは水溶性の誘導体を開発し、腸管からの吸収効率を高めるのに成功すれば、臨床試験がまもなく開始されるはずである。
ごく最近、化粧品業界も飛び付きそうな大発見があった。 PAKがメラニン合成に必須であることが判明した。 言い換えれば、プロポリスなどのPAK遮断剤には、「美白」効果もあるのだ!
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