人々の “健康促進” のために!

人々の “健康促進” のために!
2015年春、沖縄の琉球大学キャンパス内 (産学共同研究棟) に立ち上げた “PAK研究センター” の発足メンバー(左から4人目が、所長の多和田真吉名誉教授)
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2014年1月8日水曜日

PAKを遮断するハーブの美白効果: 有色人種から白人へ変身しうる?

先日(大晦日の午後)、昔の研究相棒 (賀 紅さん) の新居を "引越し祝い" を兼ねて訪問した際、
中国の習慣に習って, 「年越し」ソバならぬ "ゆで餃子" を夕食にご馳走になりながら、
偶然見つかった 「世にも不思議な」 現象について、彼女から披露をうけた。 実は 化粧品会社や若い女性が飛びつきそうなビッグ・ニュースだった。

野生の黒マウスには一対のPAK遺伝子が存在する。  その遺伝子の一つだけを欠損させる (heterozygous) と、マウスの体毛は未だ黒い。 ところが、2つ目の遺伝子も 除く (homozygous) と、体毛が真っ白になる!   つまり、PAKはメラニン色素の合成に必須であることが判明した。
ところで、野生の白マウスや白ウサギの体毛が真っ白 (目は真っ赤!) なのは通常、一対のチロシナーゼ遺伝子が欠損しているからである。 
チロシナーゼはアミノ酸「チロシン」を酸化して、LーDopaに変換し、更にメラニンに変換する過程に必須な酵素である。 
従って、PAKがチロシナーゼ遺伝子の発現に必須である可能性が浮上してきた。。。
プロポリスに含まれるCAPEはPAK遮断剤だが、これがしばしば女性用の化粧クリームの中に (抗生物質として)  配合されている。 CAPEが老化現象を抑えることは既知の事実である。 従って、CAPEによって、お肌を若返えらすばかりではなく、美白効果 (しみ抜き、メラニン色素産生を抑える作用) も期待して良いのかもしれない。。。

というわけで、早速「メラニン色素とPAKとの関係」を検討した文献があるかどうかを調査してみた。 数例ほどあった!

昨年の夏に、韓国プサン大学の研究グループによれば、PAK遮断剤「CAPE」やクルクミンが
メラニン色素の産生 (転写蛋白「MITF」を介するチロシナーゼの発現) を抑制することが既に証明されていた (1)。

従って、PAKを遮断する種々のハーブにより、有色人が白人に豹変しうる可能性が出てきた!
PAKを100%抑えれば "白髪" になるだろうが、例えば90%遮断ならば「金髪のジェニー」 、
70% 遮断ならば「赤毛のアン」になるかも知れない。。。 その辺の「サジ加減」が微妙そうである!
 この意外な発見をネタに、「都知事になった赤毛のアン!」のごとき小説が出版される日がやってくるのはそう遠くないかもしれない。。。
豪州で初めて首相になったジュリア・ギラードも「赤毛のアン」だった。

ともあれ、少なくとも肌のしみやそばかすなど (あるいはNF1患者のカフェオレ斑) をこれらのハーブ入りのクリーム (あるいはプロポリス) で消すことは期待できよう。

参考文献:  

1. Lee JY, Choi HJ, Chung TW, Kim CH, Jeong HS, Ha KT.
Caffeic acid phenethyl ester (CAPE)  inhibits alpha-melanocyte stimulating hormone-induced
"melanin synthesis" through suppressing transactivation activity of microphthalmia-associated
transcription factor (MITF).  J Nat Prod. 2013 ; 76:1399-405.

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