付加することによって、水溶性の(腸管からの吸収率が高い) 配糖体を合成しうる。
クルクミンやCAPEなどのポリフェノールはPAK遮断剤として知られているが、
その疎水性のため、そのままでは臨床には利用できないというディレンマがあっ
た。 さて、ごく最近インドの研究グループによって、クルクミンの配糖化に成功
した(1)。 クルクミン分子の両端 (フェノール環) に水酸基が一つづつあるが、その一つ、
または両方にグルコースを付加すると、水溶性になり、その薬理作用が増すそう
である。 収率は65%だから、工業化しても採算が合いそうである。 プロポリスの
抗癌成分であるCAPEでも同様な配糖化が近い将来なされることを期待したい。
ところで、(市販薬の中で) 最も有名な天然の 配糖体はジギタリス由来の強心剤「ジギトニン」で
あるが、天然のPAK遮断剤の中にも 配糖体が2、3 知られている。ブルーベリー
由来のアントシアニン「C3G」、「岩弁慶」由来のサリドロサイド、赤い甜菜根由来の
ベタニン(beta-cyanin) などである。 ひまわり (品種solar flash) 種子由来の水溶性の
赤い色素も配糖体である可能性が高いので、その薬理作用を詳しく調べる価値は
大いにあると思われる。
参考文献:
1. Bhaskar Rao A,
Prasad E,
Deepthi SS,
et al. Synthesis
and Biological Evaluation of Glucosyl Curcuminoids. Arch Pharm
(Weinheim). 2014 Aug 20.
0 件のコメント:
コメントを投稿