人々の “健康促進” のために!

人々の “健康促進” のために!
2015年春、沖縄の琉球大学キャンパス内 (産学共同研究棟) に立ち上げた “PAK研究センター” の発足メンバー(左から4人目が、所長の多和田真吉名誉教授)
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2014年10月29日水曜日

PAK3に関する進化論的考察: 陸上動物には必須だが、
水中動物には無用!



陸上の脊椎動物 (両生類から哺乳類まで) にはPAK3が存在するが、水中の動物 (例えば、魚類など) には、PAK3が存在しない。更に、無脊椎動物でも陸上に生活しているセンチュウ、ショウジョウバエなどにはPAK3が存在する。従って、PAK3は水中で生活するには無用だが、陸上で生活するには必須である可能性が強い。陸上生活と水中生活との間には大きな違いが2点ある。まず、呼吸のしかたが違う。陸上では空気から酸素を取るが。水中では水に含れる酸素を鰓(エラ)呼吸する。重力も違う。地上では重力に耐えて生活しなければならないが、水中では浮力が働くから、重力によるストレスがない。

センチュウの実験では、宇宙飛行(重力のない世界で長らく生活)した動物は、地球で生活し続けたものより長生きするという結果が出ている。つまり、重力は(少なくとも)センチュウにとっては、寿命を縮めるストレスとなっている。

さて、PAK3を欠損したセンチュウやマウス (陸上動物) は、野生株より短命だろうか?  もし短命ならば、PAK3が「重力耐性」や「鼻呼吸」などに必須であることが明白になるだろう。(平均寿命がわずか2週間の )センチュウを使った院生 (修士) の研究テーマには、ピッタリだと私は思う。。。

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