人々の “健康促進” のために!

人々の “健康促進” のために!
2015年春、沖縄の琉球大学キャンパス内 (産学共同研究棟) に立ち上げた “PAK研究センター” の発足メンバー(左から4人目が、所長の多和田真吉名誉教授)
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2014年3月27日木曜日

ギンネム (種子/葉) 由来のチロシン誘導体 「ミモシン 」も PAK遮断剤

ギンネムはギンゴウカン(銀合歓、Leucaena leucocephala)とも呼ばれ、中南米原産であるが、沖縄や小笠原諸島に生息する (人為移入された) マメ科ネムノキ亜科の落葉低木で、ネムノキに似て、白い花を咲かす。  http://www.u-ryukyu.ac.jp/top_news/chizai16_2012110501/

先ず、上記のインターネット欄 (琉球大学農学部の多和田教室) によれば、ギンネム (種子/葉 ) 由来のチロシン誘導体 「ミモシン 」は、流感の予防/治療に役立つという。 インフルエンザ・ウイルスの感染には、PAKが必須であることが知られている。 更に、ミモシンはマラリア感染、すいぞう癌、炎症、などの治療にも有効であることが (少なくとも動物実験で) 知られている。  これらの病気もPAK依存性である。

更に、ミモシンがp21(CDK阻害蛋白) の遺伝子を活性化する こともわかっている (1)。
これらの諸性質は、PAK遮断剤の典型的な薬理作用である。 従って、ミモシンが何らかのメカニズムでPAKを遮断している可能性が強い。 年末近くになって、多和田教授らによって、ミモシンがPAKを直接阻害することが実証された!

惜しむらくは、ミモシンに 「発毛抑制=脱毛促進」 という副作用があることである。 戦争末期、小笠原諸島に取り残された日本兵が飢えをしのぐため、ギンネムの種子を食べ、全員残らず丸ハゲになったという逸話がある!  ミモシンをさらに化学修飾することによって、この副作用を何とか除く方法 (術) はなかろうか? 

参考文献: 
 1. Chang HC, Lee TH, Chuang LY, Yen MH, Hung WC. Inhibitory effect of mimosine on proliferation of human lung cancer cells is mediated by multiple mechanisms. Cancer Lett. 1999; 145: 1-8.

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