一口に言えば、この誘導体もCAPE (温帯プロポリス、例えば 「Bio 30」 の有効成分) やARC (ブラジル産グリーンプロポリスの有効成分) と同様、最終的にはPAKを遮断することがわかった。 ただし、そのメカニズムはより複雑である。何んと "FK228" と同様、プロポリンG の直接の標的はヒストン脱アセチラーゼ(HDAC)であり、p21やゲルソリンなど一連の抗癌蛋白の産生を高めるばかりではなく、抗癌フォスファターゼ 「PTEN」の活性化 (脱リン酸化) を介して、PAKを遮断し、乳癌などの増殖を抑制する (動物実験)。
オオバキ (大葉木) は、沖縄で愛飲されている「琉球茶」に含れる8種の野草の一つである。 従って、ゴーヤやゲットウと同様、「琉球茶」は明らかに「健康長寿の源」である。 プロポリン G はFK228と違って、血管脳関門を通過するので、NFや認知症などの脳内疾患にも有効であるはずである。
琉球大学の図書館玄関脇には1本のオオバギがあるが、これは植栽されたものではなく、大学建設中に生えてきたものが急速に大きくなり、見栄えがよかったのでそのまま保存されたものである。 ミツバチは本種の果実の表面にある樹脂腺(蜜隣)をその材料として採取している。
参考文献:
1. Huang WJ, Liang YC, Chuang SE, Chi LL, et al. NBM-HD-1: A Novel Histone Deacetylase Inhibitor with Anticancer Activity. Evid Based Complement Alternat Med. 2012; 2012:781417.
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