人々の “健康促進” のために!

人々の “健康促進” のために!
2015年春、沖縄の琉球大学キャンパス内 (産学共同研究棟) に立ち上げた “PAK研究センター” の発足メンバー(左から4人目が、所長の多和田真吉名誉教授)
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2011年2月28日月曜日

「花椒エキス」(花水) のCD による包接

数年前に中国の四川省特産「花椒」の温湯エキス (花水) が「PAK」遮断によって、(少なくとも動物実験で)抗癌作用を発揮することを、欧米の医学雑誌に発表した(1)。

http://homepage2.nifty.com/daikon_tom/nfj/2005_08_sansho.htm

しかしながら、その製品化(市販) が最近まで進んでいなかった。その理由の1つは、45度前後の温湯で抽出しても、室温に冷ますと、有効成分「ペッパリン」が沈殿してしまう、という欠点である。この沈殿は70%のアルコールに溶かすことができるが、このアルコールを最終的に蒸発させない限り、経口には適さないというディレンマがあった。さもなければ、癌やNF/TSC腫瘍などがせっかく治っても、患者が今後は「アル中」に悩み始める羽目に陥るからだ。。。

さて、最近になって、このディレンマを解決する方法が1つ見つかった! ガンマーCD(シクロデキストリン) という (安価で人畜無害な) 天然の環状オリゴ糖を利用して、この分子内部に疎水性の「抗癌成分」を包接して、均一かつ安定な分散溶液を作れば、エキス独特の苦味が消えるばかりではなく、腸管からの吸収がずっと高まるので、薬効も増強されるという利点がある。そこで、市販前に、家庭で簡単にできる「花水」のCD包接(調理)法を、下記に紹介しよう。


予め準備すべき材料:

花椒(粉末ではなく、果皮のまま).................. 20 g**
温湯 (45度前後)............................   200cc(ml)
ガンマーCD (シクロデキストリン) 粉末 ........... 20ー30 g*
(細かい目の)大型の茶漉し
鍋 と魔法瓶とミキサー
温度計


**「花椒」の入手先は様々あるが、良質で安価なのは、下記の通販ネット:
http://item.rakuten.co.jp/hanshoya/japanesepepper300g/
300グラムがわずか600円前後である。


レサピ (調理法): 

まず、鍋の中で、花椒を水道水に数分間浸した後、鍋をとろ火で加熱し、水温が50度前後になったら、
全体を魔法瓶に移し、一時間ほど時々(5ー10分毎に)振盪しながら、抽出を続ける。

その後、全体を (細かい目の)茶漉しで濾過 (あるいは布漉し) して、(紅茶のように赤っぽい) エキスを
ミキサーに受ける。 次に、ミキサーをゆっくり回転させながら、ガンマーCDを徐々に溶かし込んだ後、
蓋をして、5ー10間トップスピードで、回転する。
室温放置で、赤っぽい沈澱物が出ず、安定した均一の分散溶液ができれば、包接に成功!

*30 g のCDで、「苦い」エキスが「甘く」なる!
  
この乳濁液(包接エキス)を 3分して、毎日飲んで、3か間で消費する。保存は冷蔵庫で。 経口前に、体温近くに温め、
CDを良く溶かしてから飲むと、効き目がよい。 なお、茶漉しに残った「出し殻」は捨てる。


注意事項: 

包接に使うCDは、純粋なガンマーCDでなくてはならない。一般に市販されている「CDの混合物」 (アルファー、ベータ、ガンマー) は、ガンマーCDの含量が少な過ぎて、実用にならない。 製造元は、シクロケムなど。 ガンマーCDの注文は、斎藤貿易(大阪) に直接、お願いします。個人宛に小売りするそうですから:  saitouboueki@saitouboueki.com
定価は、キロ当たり7ー8千円のはず。


参考文献:

1。Hirokawa, Y., Nheu, T., Grimm, K., Mautner, V. et al. Sichuan Pepper Extracts Block
the PAK1/Cyclin D1 Pathway and the Growth of NF1-deficient Cancer Xenograft in Mice.
Cancer Biol. Ther., 2006: 5: 305-9.

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