人々の “健康促進” のために!

人々の “健康促進” のために!
2015年春、沖縄の琉球大学キャンパス内 (産学共同研究棟) に立ち上げた “PAK研究センター” の発足メンバー(左から4人目が、所長の多和田真吉名誉教授)
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2016年3月22日火曜日

赤坂 「迎賓館」 : (大学入試) 受験生が “国賓” として、迎えられた "古き良き時代" (1948-1961)

東京の赤坂にある 「迎賓館」 は1909年(明治42年)に建設され、「赤坂離宮」 と呼ばれていた。 “ベルサイユ宮殿”の日本版である。 当初は、明治天皇の息子 (皇太子、のちの大正天皇) の住まい[東宮御所]として、使用される予定であったが、明治天皇が 「豪華すぎる!」 という感想を述べことから、いわゆる “東宮御所” としては、使用されなかった。その後、裕仁親王 (のちの昭和天皇)が、“勝手が悪い!” と言って、ほとんど使用しなかった。 こうして、赤坂離宮は戦前、いわば、“宝の持ち腐れ” 的存在になった。

戦後になって、赤坂離宮は、(マッカーサー司令官による占領) 天皇家の財産から、“国有財産”に移行され、1948年に、“国立国会図書館”として機能し始め、一般国民に“無料”で解放された。 さらに、海外からの国賓をもてなす機能も持ち始めた。従って、我々“本の虫”たちにとっては、戦後の赤坂離宮は、我々を “国賓扱い” してくれる唯一の天国だった。私自身も、1960年代初め、“大学受験 ” 準備のために、毎週末、(自宅から一時間以上かけて) この御殿に通ったものである。もっとも、御殿[国会図書館]にある蔵書には、手を触れたことがない。 正直なところ、図書館内の本は、受験には直接、あまり役立たなかったからである。 この御殿に我々受験勉強生が求めたものは、自習に必要な “厳かな雰囲気” と “静寂”そのものであった。
 
国会図書館は、1961年に、国会議事堂の北隣にある旧ドイツ大使館跡地に建設された新館に引っ越した。そして、赤坂離宮は、(1964年) “東京オリンピック準備委員会” の事務所に、早変わりした。


来る4月より、赤坂“迎賓館”が、一般観光客に開放される予定だという噂を聞いた。ただし、無料ではない! どうやら、安倍政府は、“消費税率の値上げ” を断念して、赤坂迎賓館を “ドル箱” 観光地 (税収源) として、利用するつもりらしい。 2020年には、再び “東京オリンピック準備委員会” の事務所になるかもしれない。

2016年3月18日金曜日

PAK Research Center (PRC)のベンチャー事業目標:
(日本学術振興会) 流動研究員を一名募集中!


沖縄の琉球大学構内(産学共同研究ビル)に、本研究センターを2015年春に、創設した主な理由の一つは、古来より「健康長寿の県」と言われていた琉球列島(沖縄県)が、主に「肥満症」などの生活慣習病のために、最近、その王座を下ろされた事態に憂慮し、戦後70年近く続く「米軍基地文化」によって毒された伝統的な琉球風の健康的な食生活様式を取り戻し、沖縄県民のみならず、日本人全体(あるいは全人類)の健康長寿を促進するのに役立つ研究を推進することである。

我々の研究標的として、いわゆる悪玉キナーゼ「PAK」を選んだ理由は、下記の通りである。まず、我々の研究により、PAKが発癌や老化現象に必須な酵素であることが判明した。PAKを遮断したマウスでは、発癌しにくい、かつPAK遺伝子を欠損した線虫の寿命は、野生株より50%ほど長い。さらに、PAK遺伝子を欠損しているマウスでは、炎症、様々な感染症、認知症、糖尿病(2型)、肥満症などが発生しにくくなる (1, 2)。従って、PAKを遮断する食品類ゃ医薬品は、健康長寿に役立つことは、火を見るより明らかである。

さらに、沖縄特産のゴーヤ、月桃、(オオバキを起源植物とする)プロポリスなどには、強いPAK遮断活性があることが、我々自身の研究によって、明らかになった。その上、これらのPAK遮断剤には、美白作用や育毛促進作用もあることが最近分かった (3, 4)。従って、沖縄産の多くの植物は、健康長寿を促進する食品類や医薬品(PAK依存性の様々な難病の治療薬)の原料になるばかりではなく、化粧品の原料にも利用される可能性がにわかに高まってきた。そこで、沖縄産の「山の幸」、および「海の幸」を研究材料に、PAK遮断剤を単離同定する研究、およびその天然物のPAK遮断作用を、さらにユニークな化学修飾により大幅に増強して、一連の新しい医薬品を開発するベンチャー事業に、主に焦点を当てている。

欧米では、最近2,3の大手製薬会社が(主に癌の治療を目指して)PAK阻害剤を開発し始め、ノーベル受賞者の利根川進教授(MIT)が、数年前に米国カルフォルニアに設立したベンチャー会社でも、(認知症、自閉症、統合失調症などの治療を目ざして)PAK阻害剤の開発が進められているが、残念ながら、我が国内では、そのような動くは殆んどない。従って、沖縄のPRCは、日本あるいはアジアにおけるPAK遮断剤開発研究の「パイオニア的な」役割を果たしている。

 さて、来る6月初旬の(日本学術振興会)流動研究員(ポスドク)への応募締切に照準を合わせて、わがPRCで、ポスドク研究を希望する研究員を目下募集している。応募希望者(資格:理系、特に有機化学、生化学、分子生物学分野の博士号取得者)は、履歴書を添えて、丸田(maruta20420@yahoo.co.jp)まで、電子メールでコンタクトされたし。


PRC の ”北進“ 構想:
高血圧や血栓症などの循環器病は、癌と共に、典型的な“PAK依存性難病”である。従って、我々が開発しつつある一連のPAK遮断剤も、これらの難病の治療にも役立つに違いない。

JR東海道線“岸辺駅北口”のさら地に “国立循環器病研究センター”を中心とする”医療センター“ が誕生予定(2018年)。この研究センター内に、我々のPRC(創薬支部)を発足させる計画が進行しつつある。


参考文献:


  1. 丸田 (2001).「癌との闘い:   "シグナル" 療法と " 遺伝子 " 療法」 (共立出版)
  2. Maruta H (2014). Herbal therapeutics that block the oncogenic kinase PAK1: A practical approach towards PAK1-dependent diseases and longevity. Phytother Res 28: 656-72.
  3. Nguyen BC, Be Tu PT, Tawata S, Maruta H (2015). Combination of immunoprecipitation (IP)-ATP_Glo kinase assay and melanogenesis for the assessment of potent and safe PAK1-blockers in cell culture. Drug Discov Ther. 9: 289-95.
  4. Nguyen BC, Taira N, Maruta H, Tawata S, (2015). Artepillin C (ARC) and several other herbal PAK1-blockers: their effects on hair cell proliferation, and a few other PAK1-dependent biological function in cell culture. Phytother. Res., 30: 120-7.
 

2016年3月17日木曜日

子宮頸がん (HPV) ワクチンは、害あって益なし! (代わりに) プロポリスを飲め!


2008年ノーベル受賞者 (ドイツの Harald zur Hausen 博士) の研究により、子宮頸がんや卵巣がんの大部分はHPV(パピローマ=ウイルス)感染によることが判明して以来、このウイルスに対するワクチンが世界的に市販され、日本でも女子 (特に若い子女) を対象とする予防接種が開始された。しかしながら、脳障害などの重症な副作用が続出したため、予防接種の是非が最近問われている。

詳しくは、下記のウエッブサイトをクリックせよ:
http://members3.jcom.home.ne.jp/mioworld/recommend.html

http://www.jca.apc.org/~okuyama/main/images/master201304v6.pdf#search='%EF%BC%88HPV%EF%BC%89+%E3%83%AF%E3%82%AF%E3%83%81%E3%83%B3%E3%81%AF%E3%80%81%E5%AE%B3%E3%81%82%E3%81%A3%E3%81%A6%E7%9B%8A%E3%81%AA%E3%81%97'

 
ハピローマ感染には、流感やエイズ感染と同様、悪玉酵素“PAK”が必須である。しかも、子宮がんや卵巣がんは、PAK依存性固形がんの典型例である。従って、これ等の性器癌の治療や予防には、副作用の全くない(しかも安価な)PAK遮断剤である“プロポリス”を飲むべきである。


HPVワクチンが開発・市販され始めたのは、2007年のことである。以来、Harald zur Hausen 博士のHPV研究がにわかに脚光を浴び始め、翌年の受賞につながった。しかしながら、その後の臨床結果から見れば、“プロポリス”などの(副作用のない)PAK遮断剤に関する研究のほうが、ずっと人類全体の福祉に貢献すると思われる。
 
 

2016年3月15日火曜日

シイタケ由来のアミノ酸誘導体 「エリタデニン」 はACE阻害剤、かつ恐らくPAK遮断剤!

「レイシ」(猿の腰掛)と呼ばれる高価なmushroomに抗癌作用があることは、かなり昔からよく知られている。 

しかしながら、最近、韓国の研究グループによって、我々が日常食べている椎茸にも、抗がん作用、抗炎症作用、抗高血圧作用、抗感染作用などがあることが明らかにされた (1)。 その主要成分は、「エリタデニン」 と呼ばれる特殊な (芳香環としてアデニン側鎖を持つ) アミノ酸誘導体で、高血圧の特効薬である 「カプトピリル」 と同様、アンジオテンシン活性化酵素 (ACE を直接阻害する (IC50=90 nM ことがわかった(1)。
我が水平思考によれば、この天然化合物にも、前述の 「カプトピリル」 と同様、恐らくPAK遮断作用があると推定される。 従って、椎茸を食べれば、健康長寿 (長生き) を楽しむことができる だろう。

ついでながら、リタデニン」 は化学構造が比較的単純なので、工業的にも合成できる。1972年に、藤沢薬品が化学的全合成に成功している。

エリタデニンのCOOHをエステル化して、その細胞透過性を飛躍的に高めるプロジェクトを
目下進めている。。 我々の経験では、この種のエステル化によって、抗癌作用が500倍以上にも高まる実例が幾つかある。
参考文献:

1.Afrin S, Rakib MA, Kim BH, Kim JO, Ha YL. Eritadenine from Edible Mushrooms Inhibits Activity of Angiotensin Converting Enzyme ACE in vitro. J Agric Food Chem. 2016 Mar 3.

2016年3月6日日曜日

遅すぎる受賞: ノーベル賞は果して 「墓場への切符」 で良いのだろうか?


戦後間もなく、60歳でノーベル文学賞をもらった米国の詩人TS。 エリオット(1888-1965)は、「ノーベル賞は墓場への切符だ。受賞以後に何かを成し遂げた人間はひとりもいない」と親友に内心を打ち明けたそうである。その真意のほどははっきりしないが、おそらく、「受賞が遅すぎた」ことを嘆いているのだろう。しかしながら、彼の言葉少なくとも後半部自体は、実際には、間違っている。受賞のすぐ翌年[1909年]に、梅毒の特効薬サルバルサンを発明したパウル=エーリッヒ(1854-1915)がその典型的は一例である。彼は、その発明以来、「化学療法の父」と呼ばれるようになった。もう一つの例は、インスリンのアミノ酸配列を決定して、ノーベル化学賞をもらったフレッド=サンガーは、のちにDNA配列の決定法を発明して、二度目のノーベル化学賞をもらった。従って、これ等の「比較的若い」科学者(受賞者)にとっては、ノーベル賞は決して「墓場への切符」にはならなかった。

言い換えれば、ノーベル賞の受賞が一般的に最近、遅きに失する傾向があることを指摘すべきだろう。駆虫剤「イベルメクチン」を1980年代に開発した大村さんは、80歳になるまで、ノーベル賞(医学)をもらえなかった。この遅過ぎる受賞を「ノーベル平和賞」と受け取っている(解釈する)者も少なからずいる。彼の「イベルメクチン」発明は主に、アフリカ大陸の貧しい人々の福祉向上に貢献したからである。正直な話、我々先進国に住む人々には、ほとんど恩恵はなかった。

しかしながら、我々による最近の研究によれば、「イベルメクチン」にはPAK遮断作用があり、抗癌作用もある。従って、応用の仕方によっては、我々先進国に住む人々にも、大いに恩恵があるはずである。問題は、この薬剤の特許がすでに期限切れであることである。従って、市場を独占できるライセンスなしでは、製薬会社は、この薬剤の適用範囲を(癌治療に)拡大するための努力をしようとしない。もう一つの問題は、この薬剤は分子量が大き過ぎるため、血管脳関門を通過しにくい。従って、脳腫瘍や認知症などの脳内に発生する疾患には効かない。

そこで、我々は脳内にも届く比較的分子量の小さな、しかも水溶性で細胞透過性の高い新しいPAK遮断剤を目下開発しつつある。これらが将来、もし市販されるようになれば、ノーベル医学賞に値すると思う。(アフリカ熱帯の民族ばかりではなく)全人類に貢献するからである。しかしながら、市販の実現までに時間がかかり過ぎると、ノーベル賞は墓場への切符になるどころか、墓場の入り口にすら持参できなくなるだろう。

アルフレッド=ノーベルの本来の意図は、ノーベル賞に付随する賞金で、(若い)受賞者を経済的に自立させるチャンスを与えることだった。しかしながら、現実の世界では、ノーベル賞は、受賞者が政府機関や財団からの研究助成金を確実にもらえるよう保証する機能しかない。それでは、定年で既に現場を退職してしまった受賞者には、名誉以外には、実質的に何の恩恵もない!

数年前、南部陽一郎さん[87]がノーベル物理学賞の受賞知っ時、「遅すぎた」と一言呟いたそうである。彼は、ストックホルムの授賞式にも出席できぬ状況になっていた(地元シカゴにあるスエーデン領事館で、ノーベル賞を受賞した)。数年後[2015年]に南部さんは大阪の病院で亡くなった。

日本の「文化勲章」には、老人にしか与えられぬ文字通り「墓場への切符」という定評があるが、ノーベル賞はそうであってはならぬと、私は思う。皮肉にも、南部さんの場合は、ノーベル賞受賞より30年前に「文化勲章」をもらっている。しかし、「文化勲章」には、賞金が全くつかない。賞状(紙切れ)一枚では、何の役にも立たない! せめて「葬式・埋葬代」くらい払ってくれるべきである。