人々の “健康促進” のために!

人々の “健康促進” のために!
2015年春、沖縄の琉球大学キャンパス内 (産学共同研究棟) に立ち上げた “PAK研究センター” の発足メンバー(左から4人目が、所長の多和田真吉名誉教授)
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2010年2月1日月曜日

夾竹桃(きょうちくとう、Oleander):
その有毒な配糖体「Oleandrin」には強い抗癌作用もある。

引っ越し先の近所の街路樹 (潅木) の一つになっている、この鮮やかなピンク色
の花に魅せられて、我が家の門前にも一本植えてみようとにわかに思い立ち、日
本のとある有名な植物学者に、その潅木の名前を問い合わせたところ、「夾竹桃」
という猛毒な花木であることが判明した。「美しい花には (女性もしかりだが)
刺や毒が付き物である」ようだ。

その主な有毒物質が配糖体「Oleandrin」であることが既に判明していたので、更
にその薬理作用を文献で詳しく調べてみるうちに、この配糖体には、強い抗癌作
用もあることがわかり、意外な事実に驚かされた。実は10年ほど前から、テキ
サス大学の癌センターのロバート・ニューマン教授の研究室で、この配糖体の抗
癌作用メカニズムが研究されつつある。まだ確証はないが、どうやら我が専門の
発癌性キナーゼ「PAK」も遮断するらしい。従って、致死量 (LD50=0.3 mg/kg)
よりもずっと低い濃度を使えば、(FK228やプロポリス同様) 様々な癌や難病
の治療薬として、有効である可能性が出つつある。面白いことに、この配糖体は、
ヒト由来の癌には毒性があるが、マウス由来の癌にはなぜか毒性を全く示さない。
不思議だ!

というわけで、 毒の性格を良く理解し上手に取り扱えば、良薬にも変身できると
いうわけである。ついでながら、漢方では (朝鮮人参のごとく) その葉を強心剤
や利尿薬として利用しているそうである。

けだし、従来の探偵 (スリラー) 小説には、夾竹桃エキス(乳液)が暗殺 (毒殺)
の武器として、しばしば登場していたが、未来小説では、姿を変えて、難病の
特効薬として活躍してくるようになれば、すこぶる面白い!

1 件のコメント:

Unknown さんのコメント...

Oleandrin, also known as PBI-05204, is a lipid soluble cardiac glycoside with potential antineoplastic activity. Upon administration, oleandrin specifically binds to and inhibits the alpha3 subunit of the Na/K-ATPase pump in human cancer cells. This may inhibit the phosphorylation of Akt, upregulate MAPK, Oleandrin