人々の “健康促進” のために!

人々の “健康促進” のために!
2015年春、沖縄の琉球大学キャンパス内 (産学共同研究棟) に立ち上げた “PAK研究センター” の発足メンバー(左から4人目が、所長の多和田真吉名誉教授)
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2011年12月29日木曜日

FK228点滴薬、商標「Istodax」で発売がFDAにより許可される!

http://ir.celgene.com/phoenix.zhtml?c=111960&p=irol-newsArticle&ID=1574933&highlight=

使用対象は、目下、T細胞リンパ腫 (皮膚性 および末梢性、CTCL/PTCL)
という稀少悪性腫瘍の治療のみ。米国製薬会社「Celgene」から医者向け
に発売される。従って、市販の価格についてはまだ不明。将来はNF1患者の
MPNST (悪性腫瘍) 及び 表皮のいわゆる「ブク」やこぶ (Plexi-form) にも、
使用されうるが、この薬剤は血管脳関門を通過しないので、NF2患者の脳腫瘍
( メニンジオーマとシュワノーマ) には効かないし、NF1患者の脳腫瘍には
効かない。 さらに、プロポリスと違って、いくつかの副作用、例えば貧血性疲労や
胃腸障害などが生じるといわれている。

【製剤】1バイアル2 mL中 Istodax 10 mg 
【用法用量】28日サイクルで1, 8, 15日目に1回4時間以上で 14 mg/m2を静注する。

世界に先駆けて、「イストダックス」によるNF1(特にMPNST)の治験を
開始しよう!


強い抗癌作用のある抗生物質「FK228=Istodax」を世界に先駆けて1993年ごろ
に発見したのは、実は藤沢薬品(合併後、改名して「アステラス」製薬)だった。
更に、その標的がHDAC (ヒストン脱アセチラーゼ) であることを1998年
に発見したのは、当時東大農学部の吉田 稔博士(HDAC阻害剤の専門家で、
現在は理研勤務) と藤沢薬品の共同研究によるものだった。更に、この薬剤が
最終的には、発癌キナーゼ「PAK」を遮断することを発見すると共に、少なくとも
NF1(神経線維腫症タイプ1)のMPNSTという悪性固形癌の治療に強い
効果があることを、2005年に動物実験で実証したのは、我々のグループである。

従って、最初の発見から十数年後、ようやく市販にたどり着いた新薬(Istodax)
のNF1腫瘍に対する薬効を調べる治験(臨床実験)が、世界に先駆けて、日本で
まず開始されることは、歴史的にみて、(誰の目にも) 極めて道理にかなっていると
思われる。今のところ、ミツバチの産物「プロポリス」以外には、NF1に効く
(厚生省認可の)薬は皆無であるから、Istodax の日本での治験開始は「急務」
であると言わざるをえない。稀少難病「NF」の治療に携わる医療関係者たち
(日本レックリングハウゼン病学会)や厚生労働省に、早期の治験開始を強く訴えたい。

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