人々の “健康促進” のために!

人々の “健康促進” のために!
2015年春、沖縄の琉球大学キャンパス内 (産学共同研究棟) に立ち上げた “PAK研究センター” の発足メンバー(左から4人目が、所長の多和田真吉名誉教授)
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2014年4月6日日曜日

高血圧の特効薬 「グアナベンズ 」も "安価な" PAK遮断剤!


最近、大変面白い論文を発見した。高血圧の特効薬「グアナベンズ (商標ウイテンス) に何んとセンチュウの寿命を伸ばす作用があることが、ごく最近、中国のハルピン大学病院のグループにより発見された(1)。 そのメカニズムを詳しく調べてみると、この薬剤はG蛋白「RAC」を抑制することによって、PAKを遮断することがわかった(2)。 PAKが血管の平滑筋を収縮して、血圧を高めることは昔から知られている。更に、PAKがセンチュウの寿命を縮めていることも、我々の手で最近証明されている。従って、この薬剤がPAKを遮断することによって、血圧を低下したり、センチュウの寿命を伸ばす作用があることが確立したわけである。

一日の経口量は、2  mg を2回とされている。更に、動物モデル実験で、この薬剤がALS(筋萎縮性側索硬化症)  にも有効であることが実証されている(1)。従って、前述したが、ALSはどうやら、PAK依存性の難病の一つである可能性が非常に強い。 

参考文献:

  1. Jiang HQ, Ren M, Jiang HZ, Wang J, et al. Guanabenz Delays the Onset of Disease Symptoms, Extends Lifespan, Improves Motor Performance and Attenuates Motor Neuron Loss in the SOD1 G93A Mouse Model of Amyotrophic Lateral Sclerosis (ALS). Neuroscience. 2014 Mar 31, in press. 
  2.  Hamamura K, Minami K, Tanjung N, Wan Q. et al. Attenuation of malignant phenotypes of breast cancer cells through eIF2α-mediated down-regulation of Rac1 signaling. Int J Oncol. 2014 Apr 2, in press.

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