人々の “健康促進” のために!

人々の “健康促進” のために!
2015年春、沖縄の琉球大学キャンパス内 (産学共同研究棟) に立ち上げた “PAK研究センター” の発足メンバー(左から4人目が、所長の多和田真吉名誉教授)
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2014年9月16日火曜日

美白作用を持つ新薬「p-デシルアミノフェノール」(pDAP) は
恐らくPAK遮断剤


レチノイン酸 (RA) にも美白 (メラニン合成を抑える) 作用があることは知られているが、残念ながら、しばしば皮膚に炎症を起こす副作用があり、美白用クリームに利用するには問題がある。そこで、星薬科大学の研究グループ (高橋)
、副作用のないRA誘導体を開発しているうちに、より美白作用の強い、しかも炎症を起こしにくい化合物をつい最近発見した (1)。その化学名は「p-デシルアミノフェノール」(pDAP)メラニン阻害剤の標準物質として良く知られているコージ酸より強い美白 (メラニン合成を抑える) 作用を示した。しかも、その作用メカニズムがコージ酸とは異なることもわかった。

コージ酸はメラニン色素合成に必須な酵素「チロシナーゼ」を直接阻害するが、PDAPはチロシナーゼを直接阻害しない。チロシナーゼ遺伝子の発現に必須な転写蛋白「MIFT」の活性化を抑えることが判明した。 しかも、
発癌キナーゼ「AKT」を抑制せずに、PAKの下流にあるキナーゼ群 MEKーERKシグナル経路を
選択的に抑制していることもわかった。従って、この化合物「pDAP」が(メラニン色素合成に必須な) PAKシグナル経路を何らかのメカニズムで 遮断している可能性が強い。
もし、(予想通り) pDAPがPAKを遮断することが確認できれば、PAKによるMITF活性化には少なくとも2通りの経路が関与していることになる。一つは(前述した) 転写タンパク質「ベータカテニン」を介する経路、もう一つはキナーゼ「RAFーMEKーERK」を介する経路である。
いいかえれば、この新薬はいわゆる「美白 クリーム」などの化粧品ばかりではなく、癌、炎症、様々な感染症、認知症などの治療にも将来役立つ可能性がある。 

参考文献:

  1. Takahashi N, Imai M, Komori Y. Inhibitory effects of  p-alkylaminophenol on melanogenesis. Bioorg Med Chem. 2014; 22: 4677-83.

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