人々の “健康促進” のために!

人々の “健康促進” のために!
2015年春、沖縄の琉球大学キャンパス内 (産学共同研究棟) に立ち上げた “PAK研究センター” の発足メンバー(左から4人目が、所長の多和田真吉名誉教授)
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2015年11月16日月曜日

小児癌 「網膜芽細胞腫」 (RB) はPAK遮断剤で治療しうる!

網膜芽細胞腫 (RB) とは、(小児に特有な) 目球奥の網膜に発生する癌の一種で遺伝病の一つである。 抗癌RB遺伝子が欠損あるいは機能不全になると、網膜に癌が発生し失明することが、今から30年近く前に、台湾出身の李文華夫妻によって、明らかにされた。 その後、夫妻自身はRBの遺伝子療法をめざして、長らく研究を続けているが、まだ実用化には至っていない。

さて、RB蛋白は転写蛋白の一つである。この蛋白は燐酸化を受けると、その転写活性を失うこと、およびPAKがRBの燐酸化に間接的に関与していることも知られていた。 更にごく最近になって、プエルトリコと米国の研究グループによって、RB蛋白の直接標的がPAK遺伝子であることが実証された (1)。 つまり、RB蛋白はPAK遺伝子の発現を通常抑えているが、RB遺伝子が欠損/機能不全になると、PAK遺伝子が異常に発現し、腫瘍(RB)を発生することがわかった。

いいかえれば、NF腫瘍と同様、RB (網膜芽細胞腫) はプロポリスなどのPAK遮断剤で治療しうる可能性が出てきた。

参考文献;  
1. Sosa-García B1, Vázquez-Rivera V1, González-Flores JN1, Engel BE2, Cress WD2, Santiago-Cardona PG1. The Retinoblastoma Tumor Suppressor (RB) Transcriptionally Represses Pak1 in Osteoblasts. PLoS One. 2015 Nov 10;10(11):e0142406.

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