人々の “健康促進” のために!

人々の “健康促進” のために!
2015年春、沖縄の琉球大学キャンパス内 (産学共同研究棟) に立ち上げた “PAK研究センター” の発足メンバー(左から4人目が、所長の多和田真吉名誉教授)
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2016年1月14日木曜日

認知症 (AD) 治療薬 「ドネペジル」 (E2020) はPAK遮断剤?

1980年代末に、エーザイ (杉本八郎ら) とファイザーにより共同開発された「アセチルコリンエステラーゼ」阻害剤 「ドネペジル」塩酸は目下、認知症 (アルツハイマー病) の治療薬(ジェネリック)として使用されているが、最近になって、この薬剤には抗炎症作用もあることが明らかになってきた。更に、抗炎症作用のメカニズムを詳しく調べてみると、痛みの源泉「プロスタグランディン」を生産する酵素「COXー2」を抑えていることが判明した (1)。

前述したが、「COXー2」遺伝子の発現にはPAKが必須である。従って、ロッシュから販売されている鎮痛剤/抗炎症剤「トラドール」と同様、「ドネペジル」塩酸は、水溶性のPAK遮断剤である可能性が極めて高い。 実際、「ドネペジル」の化学構造は、CAPEやクルクミン (PAK遮断剤) と良く似ている。 言い換えれば、「トラドール」あるいはその誘導体も、癌ばかりではなく、認知症の治療にも(将来) 使用しうる可能性がある。

参考文献: 

1. Kim HG1, Moon M2, Choi JG1, Park G3, Kim AJ4, Hur J5, Lee KT3, Oh MS6. Donepezil inhibits the amyloid-beta oligomer-induced microglial activation in vitro and in vivo. Neurotoxicology. 2014 ; 40: 23-32.

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